昨年12月頃に録画しておいたNHK「グレーテルのかまど」の「高山なおみのいちごのチーズケーキ」がとても良かったので、時々、見返しています。
高山なおみさんは、神戸で一人暮らしされるようになったお家が自由で、伸びやかな感じが素敵だなあと注目していました。たくさんの本を出されていますが、「自炊、何にしようか」が、暮らしの空気感と美味しそうな料理が合わさって伝わってきて、私の一押しの一冊です。
「グレーテルのかまど」では、高山さんが学生時代のアルバイト先で教わった“いちごのチーズケーキ“が紹介されました。
チーズケーキを教えてもらった時の一つ一つ、例えばタルトの土台の縁を作るときの両手の指先の添わせ方とか、文字やイラストでびっしりと書き留められたノートが紹介されていて、その細部まで神経が行き渡らせるような目線や、ノートの使い込まれた感じに、目が釘付けになりました。
アルバイト先で教わって、家に帰ってからも、自宅で練習されたとおっしゃれていたので、びっしりと書き留めたノートをめくりながら、一人練習されている若い時の高山さんの様子が思い浮かびました。
こんな風にして、美味しいものが生み出されていくんだなあと。
繰り返し、繰り返し、集中しながら作っていくことで、確固たるものが人の内側に作られていって、それが表に出てくる。高山さんのいちごのチーズケーキを見ていて、そんな想像をしました。